「めりはりがある」という言い回しがある
静と動の切り替わりがくっきりついている
力を入れるところと力を抜くところをはっきりつくる、というような意味で使うが

これは、どちらがめりでどちらがはりなのだろうか

「はり」はピンと張り詰めた「張り」のイメージがある
そうしたら気合いが入っているほうの意味かな
だとすると「めり」はゆるりとだらしない、といった意味の言葉なのか

めり

めりが付く言葉でいうと、「めり込む」がある
「食い込む」に近いが
食い込むは、自然とその状態になったものについても当てはまるのに対し
めり込むは、力がかかってその状態になったというニュアンスが
余計にかかる気がする

もしこの「めり」が「めりはり」の「めり」と同じ物だとしたら
「めり」も「はり」も何となく力を込めている意味の言葉に思える

めり

それなりの太さがある材木なんかが折れそうなとき
「めりめり」という音がする
実際には「めりめり」という音ではなく、ビシッとかパチッとかなんだけど
そういうのを「めりめり」と表現する

そこに「めりめり感」があるからそのように表現するのではないだろうか
たしかに、太い材木を折ろうとするときには力がかかるものだから
めりめりという音の「めり」は、「めり込む」の「めり」と同じものであるという
可能性は大いにあるように思える


逆の可能性はどうか
「はり」の方に、気の抜けたような意味合いを見いだすことはできないだろうか
「はり」は「張り」であるし「針」であり「梁」でもあり、ピンとシャープであったり
力強いイメージの言葉に結びつきがちだが

「はんなり」とか「はらり」といった言葉の変形であるという可能性を考えると
ゆったりさを見いだすこともできなくはないが
多少苦しい解釈だ



思考が行き詰まったので、実際の所をインターネット検索してみた
すぐに答えはわかった
先述の考えは見当違いであり、正しい語源は別にあった

正しい語源調べちゃうとなにか白けてしまうのがわかっているから
もったいつけてあれこれ仮説をめぐらせるが結局誘惑に負けて調べてしまう

正しい語源はここには引用しないことにする
これを読んだ方は誘惑に負けたときに各自調べて下さい
「めりはり 語源」で検索するといっぱつででる