スーパーで袋入りで売っていたタマゴドーナツを食べていたら
ドーナツが六角形をしていることに気付いた
真ん中には穴があいているので、見た目は角ばっているが
ひとまずドーナツらしい格好はしている
一般的なドーナツは丸い形をしていると思うが
なにか都合があってこの形になっているのだろうか
実際にドーナツを作ったことはないが、もし作るとなると
あのわっかの形をどうやって成形するかという問題にぶちあたる
考えうるパターンは次のようなものがある
①まんじゅうのような形を作ってから真ん中に穴をあける
②細長い紐のような形を作って両端を繋げる
③ちくわのような形にした生地を輪切りにする
④平たくのばした生地を丸い型で抜き、もう一度真ん中を小さい丸い型で抜く
⑤ドーナツの形の型に生地を流し込む
他にも方法があるかもしれないがざっと思いついたのはこんなところだ
推測するに、今回のドーナツは④の手法で作られているのではないだろうか
六角形というのは、平面を同じ図形で敷き詰めるとき、最も効率のよいもので
あるという話をどこかで聞いたことがある
蜂の巣が六角形をしていることも、自然界が最適な形状を選び取っているという
そういう説で、説得力がある
このドーナツも、平面にのばされた生地を効率よく抜き取るため
六角形の型が使われたのではないだろうか
更にいえば、④の手法でドーナツを量産する過程で、より生地を無駄にしない
効率的な手法が模索され、ドーナツは丸いものであるという前提から見直され
六角形の型にたどり着いたのではないだろうか
六角形のドーナツは、④方式のドーナツの進化の終着点なのではなかろうか
いやそうとも限らない
このタマゴドーナツの真ん中にいい加減にあけられた穴を見ると
まだ何か改良の余地があるように思えてくる
この穴は火の通りをよくするための工夫であるということは何となく知っているが
六角形の完成された設計の真ん中に、仕方なく穴をあけているような
理論的に考え抜かれた形状に、旧態依然な穴を雑に設けたように見える
どうも、もっと洗練された方法があるような気がしてならない
それがどんなものか、わからないが
将来的に、誰かのひらめきによって
④ドーナツは想像もつかないような効率的な形状に進化しているかもしれん
もしかしたらドーナツという名前ですらなくなっているかもしれない
形こそ六角形であるが、タマゴドーナツは素朴な味でうまい
それは今後もあまり変わらないのではないかなと思う