IKEAの前を通りかかった
IKEAとは、家具が売っている北欧発祥のでかい店である
折角なので立ち寄ることにした
デパートのようにでかい建物の中に、家具のショールームがある
無数の書斎や子供部屋、寝室などが地続きになっており
そこにIKEAが販売する家具調度品が、部屋を模したかたちで陳列されている
この棚がいいな、とかこの電気スタンドがいいな、と思うと
そこに値札がついている
その場で欲しい商品を記録しておき、順路の最後にたどり着く売り場で
ピックアップした商品を棚から取り、購入するというのが
おおまかな流れであるようだ
何の気なしに入ったら、ショールームの順路が思ったより長く
延々と間仕切りのないよその家みたいな空間を通り抜け続けることになった
おしゃれに設置してあるし、IKEA製品で統一された空間なので
よさそうな品ばかりに見えてくるが
物品をもぎ取って自分の部屋に配備したところを想像すると
途端にそうでもないように感じてくるから不思議なもんだ
海できらきら泳いでいたきれいな魚をつかまえてきて
家の金魚鉢に入れたら途端にしょんぼりした感じになるのと同じようなものだろうか
違うかもしれない
しかしIKEA空間に調和したものの中から、自分の部屋にも調和するという
公約数を見つけるような眼差しが必要だ
結局何も買わなかった