机を片付けていたら、飴玉がでてきた
個包装になった一粒で、袋は透明で何も書いていない
色は梅ジュースのような褐色がかった透明のやつだ
少しとけて、また固まったようで、袋の形にそって少し変形している
心当たりがない
袋飴を買ったでもないし、恐らく誰かに一粒もらったのだと思うが
それがどこでどのようにもらったものだか、全く思い出せない
でも机の上にあったので、さほど古いものではないのは間違いない
どうしたんだったか
お店なんかで、たまにおひとつどうぞといったかんじで
小鉢に飴玉が入っていて、もらったりすることがあるが
そういうやつだっただろうか
食べてみた
なんともいえない味がする。こういう味の果物があったように思うが
それが何の果物だったか、和風のマスカットがあったらこんなかんじかな?
味に親しみやすさがあり、恐らく過去に何度か口にしたことのあるように思える
わからないが、記憶をかるーく撫でられる感覚だけある
北海道で飲んだガラナに少し似ているかな?
飴は、食感が希薄で、硬い球を口内で転がすと味だけが純粋にやってくる
パッケージの情報もなく、なんの前触れもなく味だけが来て
それがなんなのかわからないでいると
味覚とはこんなにも掴みどころのない頼りないものなのかと思う
おぼろげなうちに、飴は溶けてなくなってしまった
味の余韻もあっという間に消える。味も忘れてしまうかもな
飴の入手経路を思い出せなければ、永遠の謎になってしまうのではないだろうか
これから永遠の謎になりそうなものに相対したのが久しぶりな気がして
少しそわそわする
宝くじのハズレくじのことを「たぬきくじ」と呼ぶらしい
今日知ったのだが
狸に化かされて、札束が実は葉っぱでした、というようなところから来た用語か
もしくは取らぬ狸の皮算用から来た言葉かな、とはじめは思ったのだが
調べてみると、実際のところはそうではないことがわかった
宝くじのはずれを、空くじと言ったりするが
「たからくじ」が「からくじ」になってしまうことから
「た」を抜いた、「た抜きくじ」というのが由来であるらしい
なるほどね
無料のことをロハと言ったりするのと同じセンスが漂う
しかし、前述のたぬきに纏わるイメージ
得られると思われたお金がふいになってしまうようなイメージは確実にある
二重三重の意味で、「たぬきくじ」という言葉を強固にしている
いい言葉を知った。
たぬきくじを集めている人もいるらしい
確かに集めたくなる気持ちもわかる