「うだつの上がらない」という言い回しがあるが
「うだつの上がらないサラリーマン」という用法以外で使われてるのを聞いたこと無い気がする
他にもうだつの上がらないものはいろいろあるのだろうけども
うだつの上がらない、というと、ぱっとしない、さえない、というような意味合いで
使われていることが多いように思うが
つまり、うだつが上がるというのはぱっとした、冴えてる出来事なのだろうな
そもそも「うだつ」とは何なのだろうか
調べてみると、漢字では「梲」 あるいは「卯建・宇立」と書き
日本家屋の屋根につける小型の柱あるいは防火壁のことで
そのうち実用性よりも装飾的な意味合いが強まり、裕福な家が飾りで屋根の上に
うだつを装着する、金持ちの家を象徴するパーツになったものだという
そこから転じて、富や名声の意味でぱっとしないことを、うだつが上がらないと
言うようになったのだそうだ
なるほどね
何故か、車の光るナンバープレートのことを思い出した
あれ好きなんだが近頃はあまり見かけないような気がする
ナンバーの数字を光るものにするには、それなりに手間と金銭がかかるだろうし
逆にナンバープレートに色のついたプレートをつけて数字を目立たなく
するような人もいるくらいだし、減少傾向にあるのかもしれない
そもそも車のナンバープレートというのはさほどかっこいいもんでもないし
なんとなく、とりあえず人と違う目立ったものをつけたい、光らせたいという
ピュアな欲求によって、手間と金銭がさらっと出せる場合に着くのだろう
いまでも街角で見かけると、ちょっと得した気分になる
機能としての意味はそれほどなくとも、富の象徴として装着するもの、というところで
光るナンバープレートのことを連想したのだった
しかし光るナンバープレートが現代におけるうだつなのかというとまた少し違う気がする
いずれうだつの上がった家の主になるぞ、という考えと
いずれ光るナンバープレートの車のオーナーになるぞ、というのは
ちょっと趣旨が異なってくる
まあそれについてはどうでもいいか
ともかく、今後街角で日本家屋を見たとき、うだつを探してしまうと思う
そのとき、「ああ、うだつが上がっているなあ」と思うだろう