唐突に昔好きだったものの形状について思い出すことがある


ずいぶん昔にグリコのおまけでついてきたおもちゃ
たぶん鯨かなまず?のような動物を模したもので(しずくのような形)
体の両サイドに車輪がついていて
それを転がすと連動して舌をべろべろと出したり引っ込めたりする機構
体が透明な樹脂で出来ていて、その構造を見ることができるつくりになっていた

これがものすごく気に入っていたんだが
かんたんに分解できる構造が災いして、車輪と舌、体の上半分、下半分の
3つに分解できる部品のうち、体の上半分だけなくしてしまった
のこる2つの部品は大事に保管してあるが、どうしても上半分が見つからない




なんかの雑誌で見たんだったか、定かではないが
水中撮影用のカメラの形状がとてもよくて、べつにカメラにも水中撮影にも
興味はなかったが物としてそのカメラが欲しいなと結構長いあいだ思っていた
もう15年くらい昔のことだとおもうが
ミノルタ(まだコニカと合併してなかったころ)が出していた商品だということは
覚えていたが、でも機種もなにもわからないので時々思い出すだけだった

しかしミノルタの水中カメラということだけわかってれば現代のインターネットを使えば
わかるもんで、調べたらイエローエンジェルという機種だった
そうそうこういう見た目だった、たしかにいま見ても形状いいですね
全体に丸くてよくわからんデザイン





小学生にあがる前くらいだったとおもうが
地域の市民会館のような施設の一室で、その地域の小学生の
図工や書道の作品が飾られた展示会をやっていたのを見た

そのとき、テラコッタだと思うがレンガのような色の粘土細工の焼き物が
たくさん陳列されたコーナーがあり、そのなかの作品で
「ムンクのいえ」
という作品があった
人の顔のような形をした家の置物で、中が空洞で目と口が窓になっていて
鼻はひかえめなピノキオのようにぴょっと飛び出していた

いま考えると、小学生がなんでムンクの家などつくろうと思ったのか
まったくわからないし、しかも調べたらムンクべつに顔の形の家に住んでなかったしな
しかし、子供のころのおれはその作品になぜか釘付けになった
ムンクは叫びしか知らんかったが、ムンクの家としてその形状は
なぜかとても似つかわしいと感じた
最高に好きになってその作品の前を離れがたかったがしばらく見て帰った

油粘土でそれを模して作ったこともあった気もするが全然よくなかった
本物でなければあの良さにはならんな、と思った
いまでは大まかな形以外は忘れてしまった、あの作品は現存してるだろうか
おれの小学生時代の工作の行方を考えるに、もう現存していないかもしれない