小さい子供のころは、夜になったらきっかり寝ていたから
夜と朝が地続きにつながっていることについてあまり実感なかったとおもうが
徹夜をしてみると、思ったほど夜が長くなくておどろいたことだ
夜になったら寝て、起きたら朝になっているのだからその距離感はわからない
見れば日が暮れるのと同じようにじんわり夜が朝に変わる様子がわかる
日中が過ぎていくのと同じように夜中が過ぎていくことが体感できる
それを思い出した
帰宅が遅くなって、日付が変わるころの夜道を歩いていたが
星がよく見えた、それに反して地上の闇は暗いようにみえた
月明かり星明かりで、夜空の星ではない黒い部分も漆黒ではない
深いブルーグレーのような色合いだが、それに真っ黒い木の陰が
かかる、地上の物陰は漆黒といってよい、目をつぶったより暗い
しかし暗いにもいろいろな種類がある
地上の闇も、街灯の影になった黒、森の中のブラック、道の先の暗くて見えない黒
夜空の黒、目をつぶった黒、トンネルの中の黒、電気つけない室内の黒
温度や空気のぐあいのせいもあるのか黒にもいろいろがあるふうに見える、
しかし
それらを黒と呼んでしまうと、どれもたんなる黒、と認識してしまう
いろいろあったとしても、暗い色の無い状態を黒と名付けることで、どれもいっしょくたに
見てしまうようなきがして、そしてしまいには違いが全くわからなくなるような気がして
逆に闇を見分けることに躍起になってるようにもおもえる