道の駅めぐりをしていたら、山梨から埼玉への峠越えの道で
「蒟蒻館」
という看板のかかった店を発見したので立ち寄った
こんにゃくの製造販売の店か?と思って看板をよく見ると
「全国のおもしろい蒟蒻200種」
とある。こんな山奥の寂しい場所におもしろい蒟蒻たちが集結している
かと思うと、はやる足を抑えることはできなかった
店に入ると、客はだれもいなかった
時期的なものなのか、広いわりに棚は閑散としていた。
店員さんが、とろ蒟蒻刺身?という品を試食に勧めてくれた
刺身蒟蒻の舌触りをなめらかにして厚切りにしたような感じのものだった。
美味。
自社農園で生産された蒟蒻の加工販売も行っているようである
ふと売り場の棚を見ると、そこはたいへんなものだった
「ラーコン(蒟蒻のラーメン)」「こんにゃくチリソース」「こんにゃく餅」
「こんにゃく煎餅」「こんにゃくカレー」「こんにゃく饅頭」「こんにゃくアイス」
などといった、こんにゃくに関するありとあらゆる食べ物が販売されている
のである、真空パックやレトルトみたいなのが多く、方々探しまくって
手当たりしだいに取り寄せているかような品揃え
スタンダードなものから、色物まで様々な顔ぶれ
こんにゃく石鹸や、こんにゃくスポンジなど、食べ物以外のものもかなりある
こんにゃくキューピーもあった(群馬のご当地土産を取り寄せているらしい)
極めつけは、展示品の「こんにゃくだいこ」という代物で
太鼓の皮が、こんにゃくの成分でつくられているものだという
皮は劣化して、やぶけていた
めちゃくちゃな空間だが、こんにゃくという一点によって支えられている
というような、強迫観念やマニア気質にちかいものが充満していた
おれは感動して笑いが止まらなかった
200種あったかどうかはなぞだが、本当におもしろいこんにゃくだらけだった
いくつかおもしろ蒟蒻を購入し、店を後にした
得難い体験をしたとおもう